3歳半まで気づかなかった子供の弱視|わたしの体験ブログ

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可愛い我が子の視力が育っていないと知らされたら、とてもショックです。わたしは診断と今後の治療のお話をお聞きしながら眼科医の前で涙がボロボロと溢れてしましました。

「なんでこの子が??」

「今まで見えにくそうにしたことなんてなかったのに?!」

「少し育児をスマホに頼りたくてまだ赤ちゃんの我が子にスマホを見せたから?」

「母である私の顔もはっきり見えていなかったの?!」

それまで気が付いてあげられなかったことにショックで
視力が育たない理由は私のせいかもしれないと考え、
心の状態がヤバかったわたし。

あれから3年経った今、息子は6才。

矯正視力両目1.2

裸眼視力両目0.7

あの時泣いたわたし自身へ
「自信を持って!子どもは元気に頑張れる!子どもも母も二人は絶対大丈夫!」と励ましたい。
そして、わたしと同じように頑張るママにも届けたい!

少しでも勇気や元気が出るようにブログにわたしの体験を綴ることにしました。

まさか弱視だなんて、ぜんぜん気づかなかった

出産では44時間も陣痛に耐え、やっと出て来たわが息子。
1歳半から保育所へ通っています。
言葉を覚え、
歌を唄い、
体を踊らせ、
毎日元気に心と体を育んでいました。

「3歳児検診」を前に自治体から家に封筒が送られてきました。
“事前に視力の検査を自宅でやってください”
と検査ツールが入っていました。(自治体によって運用が違うようです)

2〜3メートルくらいのタコ糸で子供とわたしとの間に距離をとり、
離れた距離で絵を見せて何の絵柄かを子供に当ててもらうという
ゲーム感覚でできるようなものでした。
いくつかの絵柄や視力検査で使う『C』がありました。

私が「これなーに?」と絵柄を見せると、

息子は「えっとー!!と言って、
超笑顔で3m離れた私の元へ走ってきます。

私が「こっち来るんじゃないよー笑」と言い
息子が元の位置につきます。

絵柄を変えて、私「これなーに?」

また超笑顔でこっちへ走ってくる。
何度やってもこれの繰り返しでした。

ルールがわかってないのかな。。。

いや、わかってると思う。

説明した時も「うんうん」ってちゃんと聞いてたし。

うちの子は普段保育園で遊び方やルールなど守らなければならないことなどは先生の説明をよく聞いて理解しようとする子だと聞いて認識していたので、その自信はありました。

となると、もしかして、


・・・見えてない?

まさかね。と思いながらも、

万が一のこともあるか…
考えたこともない疑惑でした。

こうして自宅での事前チェックを終えました。

そして
3歳児検診へ行ったときに、

「事前の検査が全くできませんでした」と報告しました。

「お子さんがルールを理解した上でおうちでの検査ができなかったとお母さんが思うなら、眼科への検査の案内を送りますので行ってください」
と言われました。(わたしの緊張感とは裏腹に非常に事務的に言われました泣)

検診から数日、待てど暮らせど「検査の案内」が来ない。
その間私は不安で、ネットで調べまくる日々でした。

そしてそのころに初めて「小児弱視」を知るようになるのです。

もしこの子が「小児弱視」なら少しでも早くに眼科へ行かないといけないんだ…自治体から来るはずの連絡が何も来ないけどどうしようか…と悩み始めます。

一方
子供の日々の暮らしはというと、全く問題なく見えていました。

保育園のお迎え時は
部屋を開ける私を見るや否や、遊んでた手を止めて走って会いにきます。

昼や夜のお空に見えるお月さまも「バナナ!」と見つけます。

工作やお絵かきも楽しんでやっています。

「弱視とか関係ないだろうな」なんてどこかで思い悩むことから逃げ、
自治体からの連絡が来るまで眼科には行かなかったのです。

結局、眼科受診の案内が自治体から届いたのは、検診から2ヶ月半経った頃でした。

眼科で「小児弱視」と診断される

私は顔も頭も悪いけど目だけは良く、視力に関わる知識が全くありませんでした。

これまで、友人知人との会話で「乱視」とか「近視」というワードが出てきても、意味がわからないしあまりわかろうともしていませんでした。

私自身と眼科との縁は、自分が結膜炎にかかった時だけでした。

はじめての眼科受診

自治体からの封書の中には、眼科の受診票のようなものが入っていました。

初回受診料が無料の案内書でした。

ありがたき、無料。

視力検査などを一通り終え、医師による診察。

医師「お子さんにはきつい乱視があります。いま視力自体は0.7くらいで見えていますが、要はピントが合っていないんです。放っておけば眼鏡をかけても矯正視力さえも出なくて大変です。大学病院を紹介します。」

私「・・・!」勝手に涙が溢れてくる。

この時点で滝のような涙だったのですが、
医師が涙の止まらない私に言ってくださった言葉がありました。

お母さん、眼科へ来てくれて良かったで。小児弱視は3歳のうちに判っていれば安心なんやから。早ければ早い方がいいんやで。

それからな、人は顔や体がみんな違うのと同じで、眼も違う。お母さんのせいやないで。生まれつきのことやから。

この言葉は、我が子が弱視だと初めてわかるときの世のお母さんみんなに教えてあげたいと今でも思います。

私は、赤ちゃんの時にスマホを見せて大人しくさせていたこともありました。

なので、息子はユーチューブを見る操作くらいは1歳の時から自然と出来ていました。

自責の念が沸き起こり、「我が子の弱視は自分のせいだ」という顔をしていたのがきっと医師にバレていたのだと思います。

子供が治療を頑張るための診察で私が慰められるという
情けなき母でした。

私はこのときから息子の目のことでは泣いていません。(ほかにまだ泣くことあるんかいな笑)

子ども本人がこれから通院やらなんやらを頑張るのです。

実際よくがんばった。

「弱視」と「子供の視力の発達」についての説明はこちらがわかりやすいです。日本弱視斜視学会HPです。

大学病院の眼科へ通う

大学病院の眼科には、眼の治療に頑張っている1歳にもならない赤ちゃんもよく見かけました。

大学病院では国家資格である視能訓練士がいて、しっかりと検査をしてくれます。

眼の筋肉の働きを休ませて眼の正確な状態を精密検査するために薬を10分おきに3回点眼し、1時間後に屈折検査を行うという流れでした。

ただでさえ待ち時間の長い大学病院でかなりの時間を過ごすことになると覚悟必要です。

この日に荷物には、おやつに追加して塗り絵・色鉛筆・折り紙・シールノートをリュックサックに詰めていました。

どれもダイソーで買っておいたものです。

どれも持って行っておいて良かった・・。

ちなみにこの目薬は瞳孔を開かせるので数日眩しく感じじることと近くが見えにくくなるとのことで、待ち時間の色ぬりに関しては確かにやりづらそうにしていました。

大嫌いな目薬を乗り越え、退屈すぎる待ち時間も乗り越え、

両屈折異常弱視両遠視性乱視
という診断名の書いた眼鏡作成処方せんをいただきました。

「眼鏡を作る店はきちんとレンズを作ってくれるところだったらどこでもいいけど
”安いしすぐできます”的な眼鏡屋はやめてくださいね」
と視能訓練士のお兄さんに強めに言われていました。

大学病院と提携している眼鏡屋を紹介していただきましたが、
自宅から遠いのでもっと近隣で
ちゃんとメガネを作ってくれるところを調べて行くことにしました。

眼鏡の必要性

10歳頃に向かって子供の視力はグングン伸びる。

その間に眼のレンズになにかしらの異常があれば発達に支障が生じる。

逆にこの間に治療を行えば治るしこの間を逃せば治りにくいということ。

その”治療”というのが、”メガネをかけて生活する”ということ。

・・・子供の発育・成長ってすごいなと改めて感じました。

メガネをかけることが治療になるというのであれば、少しでも早くメガネをゲットしなければ!

と私は気持ちが焦っていました。

処方箋をもらって翌日すぐに眼鏡屋さんを訪ねました。

眼鏡を買うときの話はこちらですが、次の私の大きな心配はこうです。

そもそも、帽子も嫌がって脱ぎ捨てるのに
メガネなんてかけてくれるわけなくないか?!

なんと
この心配は1週間で消えてくれました!

私も千円で買ったファッションメガネをかけて生活。

「ほらママも一緒!」と言う作戦。

初めはイヤがって、
なかなかメガネをかけてくれませんでした。
予想通りです。
ダメだと思ってすぐにわたしは「メガネかけて」とうるさく言うのをやめました

「メガネをしているとママやパパのこともよく見えるし、お絵かきもよく見えて楽しいね!」
と教え、メガネは手の届くところにおいておきました。

すると、メガネを自分から30分〜1時間かけた日がありました。

その翌日、朝起きたらすぐ眼鏡を取りに行くようになりました。。!
びっくりしました。

ここまでくるのに5日間くらいのことでした。

息子が自分からメガネをかけるようになった理由は一つ。

眼鏡をかけると、ピントが合うんです!はっきりとよく見えるからです!
「本当にメガネがないと見えにくいんだな」ということを改めて実感させられたときでもあります。

とりあえず、メガネかけてくれて

良かった!!!

眼鏡を買うときのこと

  • 眼鏡ショップをどこにするか?
  • 眼鏡めっちゃ高くない?

ネットで眼鏡屋をいろいろ検索し調べて見ましたが、結局、眼鏡に不具合が出た場合直してもらうために自宅から近くて行きやすい店がいいと思いました。

メガネの愛眼が近所にあるのでメンテナンスはそちらに行くことにして、購入だけはちょっと遠いけれど【子どもメガネ専門店アイフィーあいがん】へ行くことにしました。

「これにするー!」と子どもが決めたフレームがなんとも変な色使いで私の趣味とは合わない。

私と息子がしばらく揉めていたところ、

一緒にいた旦那が

「本人の気に入った眼鏡でないとかけてくれへんで。それでは意味ないやろ」
と、そもそもなことを私に突き刺してきたのでした。

メガネを購入後、息子が自分からメガネをつけるようになると

「ココ(こめかみ)がいたいねん」というので近所の愛眼で調整してもらい、

次は「ココ(耳の後ろ)がいたいねん」と言うのでまた愛眼で微調整してもらい、

次は「鼻に落ちてくる」と、ズレて鼻メガネになることを訴えるのでまた愛眼でお世話になりました。

毎週1回、メガネの調整だけをしてもらっていました。

お金を落とすこともなくなんども調整だけをしに愛眼へ行っていましたが、愛眼の店員さんには親切に対応してくださって感謝です。

さて、
小児弱視治療のための装着眼鏡はお金がかかります。

眼鏡のフレームってこんない高いの?!

レンズはしょうがないとしてもめっちゃお金かかるやん!

となりますが、ありがたいことに
勤務先の健康保険への手続きで約8割と、住まいの管轄役所での手続きで約2割のお金がもらえます!!

必要書類を無くさないように保管しておくことが大切です。

眼鏡を買った領収書については健康保険へ原本を送ってしまうため役所へは予めコピーしたものを提出しました。

余談ですが、
医療福祉に関わる仕事をしている友人が
「受診した領収書を1年間も保管せず捨てるなんて有り得ない」とディスっていたのを思い出します。汗。。

眼鏡の生活

メガネでの生活が始まったのは、3歳児検診の日からは4ヶ月が経っていました。

通っているこども園にはあらかじめ弱視の診断を連絡していました。

そして眼鏡をかけて初めて登園する前に、先に担任の先生に眼鏡を実際に見て触っていただきました。

先生には気を配っていただいたりお世話をかけてしまうのでできるだけ説明とお願い事項をお話ししておきました。

私から園へのお話とはこうです↓

  • お昼寝やメガネが危ないくらいの運動をする時以外はかけるように指導をお願いします
  • 他のお友達が興味を持つかもしれませんが危ないので貸したりさせないようにお願いします
  • メンタル的なことですが悪気なくお友達がメガネに興味を持つことで本人が眼鏡をかけたがらなくなるのではと懸念しています

園が対応してくださったことはこうです↓

  • 眼鏡をかけての初登園の日、朝の会で先生がみんなに向けて大事なお話をしますと言ってクラスの皆へ言って聞かせてくださりました。
  • 万一メガネに傷や破損が起きても園が責任を負えない旨を了承くださいとの説明をくださりました。
  • お昼寝前や夏のプール活動の前には担任が眼鏡を眼鏡ケースに入れ子供の手が届かない高さのウォールポケットにしまって管理してくださりました。
  • 『眼鏡を嫌がる様子なくずっとかけていましたよ・今日は耳の後ろにフレームが当たって痛いと言っていましたよ』など詳細にわたり1日の様子を教えてくださいました。

この時の担任の先生に本当に感謝しています。

クラスのお友達もよく先生のお話を聞き、メガネをかけ始めた息子を受け入れてくれたおかげで、息子がメガネをかける前と何も変わらずに毎日楽しく登園することが出来ている。

いらぬ心配をしたようでネガティブな発想しかできなかった私自身が恥ずかしかったです。

これまで一度もメガネによる事故や破損も起きていません。

メガネをかけることで、視界がくっきりと見えることに気がつき手放さなくなりました。

朝起きたらまずメガネをかけに行く。お風呂上がりも自分でメガネを取る。

愛らしいです。

2回目の眼鏡処方

メガネの生活が始まってから、大学病院への通院は月に一度。

メガネをちゃんとかけられているかどうか。

矯正視力に変化があるかどうかを検査するのです。

5回くらい通院した頃には矯正視力が1.0になったため町の眼科への通院で良いと言われました。

しかしながら視能訓練士のいる眼科でないといけないとのことで電車で二駅向こうまで通うことになりました。

でも車で45分かかる大学病院への通院よりは随分楽になります。

その後、矯正視力が1.0で安定し通院も2ヶ月に1度のペースになりました。

新たに処方箋を出してくださりレンズを新しくする運びとなりました。

メガネ治療の生活が始まって1年が経過し、5歳の誕生日までという条件の対象となるので2回目の眼鏡療養費の申請をすることができたのです。(2018年時点)

メガネ屋さんで、今度こそ母好みの(わたし好み)フレームにするつもりでしたが
ご本人の強い意志で全く同じモデルの全く同じ変な(笑)カラー使いのフレームを
新調することになりました。笑

さいごに

私が『まさか』『もしや?』と疑ってうろたえたことが始まりでした。3歳のことでした。
気がつくことができたのも、3歳児健診のおかげです。

視力について少しでも不安のいある親御さんはお子さんをとりあえず眼科へ連れて行ってあげてほしいと心から思います。

なんともなければそれで良しです。

何かわかるとするなら、早いほうがいい。

子どもが本来持っている発育の妨げがあるとするのならばその発育の力を最大限に引き出してあげれられる環境を整えてあげたいです。

それがどのようなことなのかそのお母さんお父さんによって違うと思います。

その時にできることをすることだと思います。

私にできたことは「病院へ連れて行く」ということでした。

忙しさに紛れて病院に行かなかったという選択をしなかったこと。

そこの部分だけは自分を褒めたいと、後から思えました。

子供はこの春年長さんに進級します。

時々「名前があるのに”メガネの子”って言われた」と悲しそうに1日の出来事の話を聞かせてくれますが、そんな経験も貴重でありがたいと思う母です。

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